"BEER ARCHITECTS" ビール設計士について2 | ベルギービール通販の大月酒店が過去にfacebookに掲載したコラムをご紹介致します。

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"BEER ARCHITECTS" ビール設計士について2

"BEER ARCHITECTS"

2015年のお正月早々、The Wall Street Journalに大変興味深い記事が掲載されました。 The Wall Street Journal web版 2015/1/2
今後のビールシーンに大きく影響を与える考え方が示されていると思われます。幾つかのポイントに分けて詳しくお話したいと思います。

参考 「醸造家のいない委託醸造会社はクラフトなのか?」
大月酒店HPのコラムはこちら

では、最終部分までを要約していきます。

ビール設計士達を非難する文書に参加した醸造所の一つのBrasserie de la Senneは古くは無い。2010年開業だ。 De Baets氏と共同設立者のLeboucq氏が場所を探し、資金を調達して建設するのに5年かかった。その前はフランダース地方のBrouwerij De Rankeの設備を借りていた。 彼が強く主張する「違い」とは失敗したバッチや資金調達のリスクを引き受けることだ--特定の街とビールを関係づけることをしようとは一切しないことも。 「毎週市場には偽ビール会社が登場する」と彼は言う。「巧みなやり方でそういうものを街に生まれた新しいクラフトビールだと人々は思わせる。」
首都から60マイル離れたリエージュでは、二人の農学者François Dethier氏とRenaud Pirotte氏は起業家のリアリティショー”Starter!”に出た際に問題点を露わにした。 彼らの投げかけはこうだ。Deithier氏のカレージでビールは生み出されたが、二人は自分たちの街を代表する様な高い品質のビールになって欲しいと考えた。 しかしながら、すぐに行動しなくてはならず、70マイル離れたLa Binchoise breweryにレシピを持ち込んだ。 「チェコに行くのとは違います・・・ただ道を下ってきただけです。」Pirotte氏は言いました。「我々は論争には戸惑っています。」 2013年6月、リエージュの中心地で小さな醸造所"Brasserie C"とパブを開業した。そこでビールを作り、リエージュの有名人にちなんで"Curtius"と命名しましたーしかし、これからは他のどこかで醸造を続けることになるでしょう。 ビールがその街で確実に作られていない場合はDe Baets氏は街との繋がりに文句をつけるのは正しくないと考えている。
委託醸造は逆説的にコントロールする方法だと言う人もいる。Johan Van Dyck氏は第一次対戦後に生産が止まってしまった、19世紀のアントワープで人気のあったビールのSeefを再現しようと、ベルギーでも最大級の醸造所の一つでの職を辞した。 彼は現在55マイル離れたOudenaardeにあるRoman醸造所でビール醸造をしている。 「色々な意見があるのは知っている。醸造所を継いだ人から、10回中9回は。」Van Dyck氏は言う。いつかアントワープで自分の醸造所を立てたいと思っている。「飲んでもらったSeefの一杯一杯がその助けになる」
Belgian Brewers Federationの前会長のSven Gatz氏が計算してところによると、ビール設計士と醸造家全部合わせてもベルギー国内マーケットの1%以下だ。AB-InBevも修道院もマイクロブルワリーも含んだ上で。 彼はオランダ語圏であるフランダースの議会で立法に携わっている。実際の醸造所をラベルに印刷するべしとする法律を求めることには理解をしつつも、産業的問題については冷静でもある。 「本当に法律が必要だろうか?」と彼は言う。「消費者にとって大事なのは良いビールを飲むことなのだから。」


今回取り上げた部分で大事なことは「ビールと土地との関連性」についてです。これはベルギーのみならず、どこにでも起こり得る非常に難しい問題です。
例えば、セゾンと呼ばれるビールがあります。元々はエノー州というベルギーの南側の地域発祥のものとされていますが、現在では世界中で作られています。アメリカでも、日本でも。 世界中でクラフトビールが流行し、各地で歴史や伝統とは関係なく様々なビールが作られるようになりました。ビアスタイルというものがスペックや製法によって数字で表されるもの、つまり概念化してきたのでしょう。
以前このメールマガジンのコラムでご紹介した通り、モルトもホップも貯蔵性が高く、一年中醸造することが可能になりました。酵母も専門業者からいつでもフレッシュなものが手に入ります。季節感ともある意味で無縁になったと言えます。 この文章はつまり土地や季節、歴史、伝統と離れつつあることに警鐘を鳴らしているのです。果たしてそれが我らのビールなのか?と。恐らく遠くない将来、日本でも同じ議論が起こるでしょう。
最後の一文があることでこの文章が引き締まっているようにも思います。「消費者にとって大事なのは良いビールを飲むことなのだから。」これに尽きるわけです。その「良い」についての考え方がとても複雑になってきたのは確かです。 まだ統一的な答えはありませんし、そんなものは生まれないかもしれません。しかし、何となく感じるこの違和感を意識することは大事だと思います。