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農産物としてのビール 5

クラフトビールが世界的に流行し、日本もその例外ではありません。ビールは「ホップ・モルト・酵母・水」の4つから作られますが、全て元々は自然のものです。 ビールとは自然の恩恵そのものですが、今まで日本では農作物としてのビールがそれほど語られて来なかったように思われます。そこで、今回から「農産物としてのビール」を特集したいと思います。

さて、前回からは「モルト」についてお送りしてります。今回は大麦のモルト化、つまり「製麦」についてご紹介したいと思います。

畑で収穫した大麦はそのままでは使えません。醸造に使用できるようにするには幾つかの工程を経て大麦を「麦芽(ばくが)」にしなくてはなりません。何故かというと、大麦に含まれる成分はそのままでは発酵に使えないのです。 麦芽にすることによって成分が変化し、発酵に適したものとなります。この作業をmalting(モルティング)、ビール用語として日本語では製麦と呼んでいます。
大麦には元々でんぷん質と酵素が含まれていますが、これはそのままでは酵母が代謝出来ず、発酵とはなりません。そこで水分を与え発芽を促し、酵素を活性化します。すると、酵素のおかげででんぷん質が糖に変化します。 この糖の状態になると酵母が働きかけることが出来るようになります。ただ、そのまま発芽を続けていると成長に栄養が取られてしまいますので、ちょうど良いところで乾燥させて成長を止めます。これが麦芽(モルト)です。


昔ながらの製法としてフロアモルティングというものがあります。 水を吸わせて床に広げた大麦を乾燥させるために24時間体制でよっこいしょよっこいしょと返していき、麦芽を作る作業です。ウイスキーの蒸留所のものですが、詳しい動画がありますので参考にしてください。(何とも地味で大変な作業ですね、頭が下がります。) 参考動画 Highland Park Whisky 101 Maltings 
古来より経験則でこのような作業が行われてきたと思われますが、とても手間のかかる大変な作業です。大量生産には向きません。現在では麦芽化のメカニズムが解明されるようになり、その作業も多くの場合専門業者によって科学的に行われています。 一部を除いて、現代クラフトビールシーンにおいて一般的に使用されるモルトは専門業者によるものと言って良いでしょう。

ざっくりとですが、麦芽製造業者の行っている手順を動画を基にご説明します。流れは以下の通りとなります。youtubeに非常に詳しくこれらの工程を説明しているものがありますので、合わせてご覧ください。 英語のものなので、時間に合わせて説明を以下に加えます。参考動画 malt academy "malting process"   なお、映像中に出てくる"maltster(モルトスター)"という言葉は"麦芽製造業者"という意味です。

0:33~ 大麦を用意する
0:37~ cleaning・sizing(ごみを取り除き、粒を揃える工程。)
0:48~ steeping(水分を含ませる工程。大麦の洗浄の意味合いも持つ。)
1:53~ 狙った水分量となったらsteepingは終わり。
2:03~ germinating(発芽させる工程) まず発芽用の容器に入れる。
2:13~ 発芽に適した水分、温度などになるよう管理する。コンピューターでの制御をしている。
2:41~ 大麦の状態をチェックする。2:48あたりで大麦から目が出ているのが確認できます。これでgerminatingは終わり。
2:51~ kilning(乾燥させて、発芽の促進を止める工程)
3:26~ 出ていた芽とハスク(余分な皮)を取り除き、きれいにする。
3:36~ 出来上がり。

これを醸造所は仕入れ、破砕して醸造に使用します。大麦にも多くの人の手がかかっているのですね。次回は現代モルト事情について少しだけお話したいと思います。 続く。